ミュズレ

何を隠そう私は酒飲みである。一番相性がいいのは、ワイン。中年オヤヂのワイン党なんてうさんくさいことはなはだしいが、身体に合っているから仕方がない。実際、ワインで二日酔いをしたことは皆無なのだ。

で、オヤヂらしく薀蓄をたれる。といってシャトーやヴィンテージを熱く語るのではなく楽しみ方を、である。私自身1本数万円のワインはありがたく頂く。が、3000円のワインが20本買える!デイリーなら数十本買える!一月は十分楽しめる♪と考えてしまうから高級ワインも立つ瀬がないのである。

エチケットとか呼ぶらしいラヴェルをコレクションする。あれは羨ましい。しかし、ワインの履歴がわかれば、ちょうど本棚をのぞかれたように人となりがわかるような気がするのだ。私には出来ない。いや、単に面倒だからだ。生まれ年のヴィンテージとか、大枚をはたいた高級ワインは、はがして集めていたこともあるが、続かなかった。

そこでミュズレである。シャンパンなどの泡系ワインのコルクを押さえてあるアレである。これは抜栓すれば手に入り(つまりレストランでも無心しやすい)小さくてコメントなども裏に一言書くだけで済む(笑)これは続いた。アクセサリーボックスを転用したコレクションケースまで手に入れて、現在シャンパンで34点、カヴァ・スプマンテ・クレマンで26点が集まった。これは「種」で、実際に飲んだ数はもちろん数えていない。

探してみればミュズレ専用の展示額まであるようだが、私としては飾って人目にさらすよりも、同好の士と語る折の話題のひとつとなるほうが好ましい。本来、イヤリングなどのアクセサリーを保管するケース(40ブース)らしいが、女性は40個もアクセサリーを持っているものなのかと思うとちょっと恐ろしい気もする、って、それだけミュズレを集めた私にほざく資格もないか。
ミュズレ_a0022024_11502915.jpg