S.M.S."König" 帝政ドイツ海軍戦艦『ケーニッヒ』
共に「冬のロシア」に破れたナポレオン、ヒトラー。
エリザベス1世も間違いなく挑戦者だったが、
彼女は勝者になったので「無謀」がかすむ。
ドイツ帝国第3代皇帝、ヴィルヘルム2世も挑戦者だ。
お婆さんの国の羽振りがいいものだから、つい、って感じ。
なにせ、ドイツ皇帝とはいえ、ヴィクトリア女王の孫。
大英帝国は、立派な親せき。
Friedrich Wilhelm Victor Albert von Preußen
(フリードリッヒ・ヴィルヘルム・ヴィクトル・アルバート
フォン・プロイセン)
ヴィルヘルム2世のフルネームには、
ヴィクトリアや、その夫アルバートの名前も加わる。
彼の挑戦は、第一次大戦での英独の対立にまでいたるが、
彼の野心を支えた戦艦の一つが、これ。
帝国海軍戦艦「ケーニッヒ(王)」
"S.M.S."は英語では"H.M.S." 「皇帝陛下の船」の意。
当時の戦艦の基準とされた英国の『ドレッドノート』級。
先に完成した『皇帝』よりも『王』が新鋭と言うのも面白い。
なんの、人ごとではない、私にとっても無謀な挑戦。
たまたまネットで見つけて泥沼に首までどっぷり。
よくまあ、こんなマイナーな軍艦がプラモになったなあ。
独特な艦首、『ラピュタ』の要塞のような装備がステキ。
軽い気持ちで、夏休みのてなぐさみにと思って手に入れたが、
どっこい、こちらがフルボッコ。
まず、出自。
日本では「アオシマ」が売るが、実は、ウクライナ製。
なるほど、第一次大戦が身近だからこんな船が模型になるのか、
なんて、感慨に浸る暇もない。
モールドは甘い、カーブは合わない、変に反っている、
あるはずのところに穴がない、そもそも部品としておかしい等々。
(とりあえず重力の助けを借りているの図)
ネットで調べると、出てくる出てくる。
ベテランモデラーさん達も閉口のご様子。
就役からわずか数年で悲劇的な自沈を遂げているので画像も少ない。
まさか『ジェーン年鑑』を参考にすることになるとは。
そんな難敵に、「船」は小学校以来と言うど素人の私が挑むのだ。
無謀な挑戦でなくてなんであろう。
とにかく、苦戦の連続。
0.3mmのピンバイスが大活躍ってどうよ。
とりあえず、2週間でここまでこぎつけた。
でも、艤装はまだこれから。
もうだめかもしれない。
ここまでたどり着いた自分をほめよう。
ということで、未完のまま記事にした。
ウクライナさん、なめてました、ごめんなさい。