ボードゲーム(夏休み特別企画玉砕編)
もう一つ野望を抱いていた。
それは、ボードゲームをすることだった。
その名も『カルカソンヌ』。
南仏の古都の名を冠したこのゲーム、
都市育成対戦型アナログゲームと言えようか。
解説を読んで楽しみにしていた。
のに、家人の賛同は得られなかった。
私は民主的なので、潔く断念。
彼らの望む過ごし方で遊んだ。
正方形のテーブルで、
にぎやかに積木をかきまわしながら。
このゲーム、実は、いささか腕に覚えがあるので、
家人と対戦するのは気が引ける。
学生時代は「オカルト」とあだ名されていた。
まあ、誇るようなことでもないが。
結果、無論、圧勝。
獅子はウサギ一匹にも全力を出すというし。
家人3などは、覚え始めで、
とにかく人間と対戦したいという。
なるほど、生身の人間とテーブルを囲んで、
同じゲームをするというのは、大切なことかも。
少なくとも、自室にひきこもって、
画面相手にピコピコ遊んでいるよりは、マシか。
実際、丁々発止の会話を楽しむのも、
このゲームの大きな楽しみだろう。
この、見た目いかにもチープな「家訓帖」には、
人生が凝縮された数字が記録され、語り継がれるだろう。