"Optometrist" MAY 19th 1956
「古き佳き」アメリカを描き残した、ノーマン・ロックウェル(Norman Rockwell)の作品。
1956年5月19日に『サタデイ・イヴニング・ポスト(Saturday Evening Post)』に掲載された絵、『オプトメトリスト(眼鏡士)』をもとにした立体造形。
原画はいまだに見たことがないのだが、野球に行きたくてウズウズしている少年と、これをかけるともっとよくボールが見えるよ、と実直そうなオプトメトリストの対比が微笑ましい。
店のラジオからはきっとルロイ・アンダーソンが流れているに違いない。
いいなあ、穏やかで暖かいアメリカ。
公民権運動の激化前で、脳天気に「古き佳き」なんていってられない「事実」に目を逸らすことは許されないのだが、どうしてもロックウェルの描く世界には一種の郷愁を覚えるのだ。