タイプライター
一応、電動だが、
いまだにタイプライターを使うことがある。
まあ、月に2~3度だが、
いずれにせよ、前世紀の遺物系。
そのインクリボンを使い切ったので、
活字のホイールも交換した。
「1」の足もとが裂けて、
「人」みたいになって、歩き出しそう。
西ドイツ時代は、オリベッティを使っていて、
帰国早々、100V用に改造したりもした。
でも、そのときすでに、タイプライターは、
過去のツールになりかけていた。
それから四半世紀。
どっこい、タイプライターは生きている。
技と技の隙間を埋めるように、
人知れず、陽のあたらぬ場所で、ひっそりと。
愛おしくて仕方がない。
いつまでも使う覚悟だ。