文明の停滞


大げさなタイトルだが、気になる。
いや、たとえば、電化製品。

政治や経済を考えると複雑になるので、
家電限定で文明の未来を模索してみた。

最近、電動歯ブラシと洗浄便座を買い替えた。
奇しくも、入り口と出口。

気づいて、愕然とした。
そこには、なんら、感動がないのだ。

新製品を購入したというのに、だ。
ああ、新しくなった、という程度。

まあ、口もお尻も人間は進化していない。
たぶん、この何万年か、そう変化はない。

ましてや、電化製品が発達したこの数十年、
人間は、多少体格がよくなった程度だろう。

なので、ブレークスルーが期待できない。
10年前の洗浄便座とほぼ同じ。

10年前は、瞬間式に変わって感動があった。
お湯をためないので、経済的。

5人家族が連続で使っても、いつでもお湯が出る。
これは、進化だと思った。

だが、今回は、価格が安く感じた程度。
電動歯ブラシは、見た目も使い心地ほぼ同じ。

こちらも少し安いと思ったが、
画期的に歯が白くなるわけでもなかった。

家電限定で半世紀を振り返ってみると、
社会や文明の限界が見えてくる気がする。

生まれた時からテレビはあったが、
子供の頃は、ブラウン管白黒テレビ。

今のテレビは、メルボルンオリンピックを期に、
28型のブラウン管から42型プラズマに代えた。

1インチ1万円と言われた時代。
先日、電気店で驚いた。

目にも鮮やかな4Kテレビが、
50インチオーバーで、20万前後。

私の嫌いな価格破壊は進んでいるが、
とはいえ、次の進化はどこに求めるのか。

女優の毛穴を覗く趣味はないし、
そもそもテレビは、あまり見ない。

飛ぶ鳥を落とす勢いだった日本の家電製品が、
いつの間にか追い落とされ、買いたたかれる。

それは、それで、残念だと思うが、
人の欲求は、もうそろそろ限界ではないか。

家電だけを見ても人類の欲求は、
とりあえず先進国では満たされた気がする。

パソコンもそうだ。
ブログを始めたころは、大きな買い物だった。

今では、にいきゅっぱのタブでも記事がかける。
しかも、ワードもパワポも標準装備。

この価格破壊が何をもたらすのか。
途上国に広がると社会は変わるだろうか。

あの日、天安門は、開かなかった。
今なら開くのだろうか。

文明はどこへ向かっているのだろう。
人類は、幸福に繁栄できるのだろうか。

便座の画像はどうかと思うので、
電動歯ブラシの画像。

文明の停滞_a0022024_1154840.jpg


ブラウン プロ500
by hirorin330 | 2016-04-01 21:15 | 日常