毎日飲む野菜 / カゴメ

自慢じゃないが、ラーメンのスープは残さない。
うどんつゆだってもちろん、もり蕎麦、ぶっかけの類は、蕎麦湯で仕上げる。

最近はスーパーでもカードが使えるが、一人暮らしの頃、現金を準備しそびれた週末は、
開き直ってカードでフレンチか、冷蔵庫の残り物で野菜スープを作ってしのいだ。

スープ=汁物は、えらい。風邪などで体調を崩してもスープならのどを通る。
ラーメンのスープなんて、私に言わせれば、栄養の宝庫だ。

驚いたことに、そのスープを飲み干すと眉をひそめる人も多いと知った。
栄養はともかく、塩分濃度の問題だそうだ。なるほど、納得。

ところがどっこい、納得はしても、塩分濃度くらいで美味しいものと決別できない。
美味しいと感じるものを美味しく食べたい。食い意地が張っているのだ。

美味いラーメンがあって、自分の塩分摂取量が制限されているなら、
3日間茶粥で塩分を抑えてでも、美味しいラーメンを美味しく食べたい。

「塩分控えめ」や、「あっさり味」にうまいものなし、と言い切れる。
美味いものに殉じて悔い無し。どうだ、この不健康ぶり。

とはいえそこは冴えない小市民。
一応は気になるのだ、健康が。

で、何をしているか。
いや大したことはしていない。できることしかしていない。

フレンチでは、パンにバターをつけない。特に有塩バターは、まずつけない。
そのためには、パンにバターをつけなくても美味しい店に行く。これにつきる。

ふだんから薄味、素材そのものの味を美味しいと感じるように味覚を研ぎ澄ます。
これは、関西人の特技かもしれない。薄味が基本で育ってきた。

また、野菜の味がわかるようになるには時間がかかるかもしれないが、
私の場合、30歳を過ぎて、野菜料理が美味いと感じるようになったのはうれしいこと。

だから、野菜ジュースも有塩のは塩がきつくて苦手。
無塩の野菜ジュース、トマトジュースで充分美味いと思っていた。

が、だ。『毎日飲む野菜』は、更に美味い。食塩無添加の味とは思えない。
玉葱のみじん切りにキュウリでも刻めば、即席ガスパッチョだ。ちょっと無理があるか。

塩分も砂糖も勿論保存料も無添加なのに、濃縮野菜汁のせいか、甘く、塩味まで感じる。
野菜ジュースなんて一切見向きもしなかった父が、これなら飲むのだ。えらいぞ、カゴメ。

実を言うと、カゴメの「お客様相談センター」に聞いてみた。
塩味に感じるのは何故か。

いわく、野菜汁を濃縮することで、
野菜がもともと持つナトリウムなどが際立ち、塩味として感じるのでは、ということだった。

美味いものを美味く食し、しかも健康を保つ。簡単なことではない。
でも、美味いものを美味く食べ続けるためには、少しは努力もしなきゃなあ。

昨日、付き合いのランチでフレンチを食べた。最近になくパンが美味しくなかった。
つい、無塩バターをつけてしまった。なんとかごまかせるから怖い。

いやはや、バターに手が伸びないフレンチに行きたいとあらためて思った。
まあ、オチはそんなところだ。

毎日飲む野菜 / カゴメ_a0022024_14432752.jpg


野菜ジュースでチャラ?
んなこたない、デイリーパンダさんもおっしゃってましたです。
はい。
by hirorin330 | 2006-02-10 14:47 | 日常