有漢や (うかんや) / 蕎麦 苦楽園・西宮
ここんとこ、続く。蕎麦、数珠繋ぎ。
振られた原因は、とあるサイトの情報にあった。
いや、そのときはそうだったのかもしれないし、責めては居ない。
が、そういうこともあるから情報を公に発信するのは、気を使う。
で、昨日は、こうだった、という報告。
7席のカウンターの向こうは完全オープンキッチン。ほかにテーブル12席。
野菜の水切りの水も飛んでくるが、主人の情熱も伝わるダイナミックな席。
ここには前は『瀬田亭』というフレンチのお店があって、一人でふらりと出かける店だった。
新鮮な魚を求めて明石へ移転したと聞いているが、詳細は未確認。
☆せいろ(10割蕎麦)
☆おろし(ニ八蕎麦)
★きつつき(うすあげにネギなどを詰めてやいたもの)
★天婦羅
☆琴姫(石川:純米吟醸)
☆黒帯(石川:純米吟醸)
『翁達磨』の高橋氏の弟子だったそうだ。
が、ここでは、あんなにストイックでも求道者的でもなく、普通に蕎麦が楽しめる。
最近は、通販でも買える『翁達磨』
なんだかなぁ。
新潟の有名ブランドの商業主義に嫌気が差して、
杜氏をはじめ職人がごっそり移動して醸したという酒もあった。
氷水でキュッとしめられた蕎麦の風味と喉越しは絶品。
天婦羅もごま油が香ばしい。
で、気づいた。
関西の蕎麦屋のディレンマ。
主人と話して、やはり、と納得。
食文化の違いに悩んだという。
たとえば、ある店は、薬味は白ネギだが、天婦羅はごま油無しの関西風。
ここ、『有漢や』は、天婦羅は色の濃い関東風だが、薬味は、青ネギ。
ちなみに「有漢」は岡山の地名で、主人も関西系。
開店直前まで薬味のネギは悩んだそうだ。
私としては、ここまで潔く関東風の蕎麦だし、薬味も白ネギでいいと思っている。
むしろ、青ネギには、物足りなさを感じた。
ちなみに、あまりつけなかったが、付け汁も関東風というには、やや薄いように感じた。
いや、美味かったのは確か。
で、思うのは、美味ければ西も東もない、ということと、
それぞれの伝統の味の継承のむつかしさ。
おそらく、ここへ、関東の友人を連れてくると、ネギでNGがでるだろう。
でも、蕎麦そのものは、美味いと言ってくれると思う。画竜点睛か。
ただ、いいかげんな食べ物はもちろん食べたくないが、
襟を正して眉間にしわを寄せて味あわせていただくのも真っ平、勘弁。
美味しいものをいただくのには、こちらも礼を尽くさなきゃ、とは思うのだが、
「寛いだランチ」を「予約」するの同じで、落としどころがムツカシイ。
More に画像を少し。肝心の蕎麦の画像はありません。
いやしくがっついてしまいました。m(_w_)m
きつつき
ごま油の香りも香ばしい天婦羅。