美食とゲテモノ

先日「カエルの唐揚げ」を話題にした。
More 機能を使うことなく画像を載せたことを反省している。

きっと見たくなかった方もいらしたと思う。
配慮に欠けていた。

私のカエル初体験は中学の頃親といった中華料理。
神戸の『楊貴妃』という店だった。今はもうない。

最初から美味かった。
小ぶりな鶏の唐揚げといった姿かたちで、味も鶏より更に淡白だと思った。

その後フランス料理でも食べた。
ここも今はないホテルのメインダイニングだったが、これも実に美味かった。

で、エスニック系のレストランのメニューにカエルを見つけると、
どちらかというとうれしくて楽しみで、オーダーすることが多い。

ところで、そんなものまで食べなくても、という声があるのも知っている。
確かになくても困らないとも言える。

昔、見たアニメに考えさせられたことがある。
レイモンド・ブリッジスの『ファーザー・クリスマス』シリーズのひとつ。

サンタクロースが地中海沿岸あたりにバカンスにでかけ、
レストランで悪戦苦闘するお話だ。

オマールだのの魚介が口にあわず、
フライドポテトとケチャップを所望して失笑を買い、怒って帰るサンタクロース。

サンタクロースを素朴な田舎のおじいさんとしての表現だが、
夢で夕食に食べたオマールにうなされたりしている。

これに似たシーンは、『バベットの晩餐会』でもあった。
食材に海がめを見つけ、夢でうなされるが、食べると美味しくてケロッとしていた。

ともに、英米ないしは北欧の食習慣と
ラテン系の食文化とのギャップに原因があるようだ。

食べ物を並べ、ここからはゲテモノという線を引くのはムツカシイ。
主観はもちろん歴史や文化、習慣が大きくモノを言う。

旅行先でもてなしとして出されたら喜んで(がんばって)食べるが、
私も正直なところ昆虫食は腰が引けてしまう。

私の基本スタンスは、嫌がる人に無理強いしない、これ見よがしに食べない、
このふたつかな。

だから、当たり前のようにカエルの唐揚げの画像を載せたのは、
自分ながら少々軽率だったと思っている。

でも、セロリやアスパラガスが苦手だという人には、
これ見よがしに美味そうに食べてみせる。これくらいなら許されると思っている。
by hirorin330 | 2006-06-17 15:32 | 美食