カエサルに倣(なら)いて

14世紀ケルンの修道士トマス・ア・ケンピスの名著『キリストに倣いて』
を畏れ多くももじってみた。ほんの出来心。

あの日、つい浮かんでしまった。
あのフレーズが。

「喜多、見た、買うた!(買った)の喜多商店!」
大阪ローカルのテレビCM。しかも古いし。

実は、これは、かのカエサルの「来た、見た、勝った」の洒落だ。
ちなみに原語では"veni vidi vici"で、ビデオやヴィクトリーの語源でもある。

古典教養に憧れて第三外国語にラテン語を選んだ数少ない収穫。
いや、大げさなタイトルに赤面。

で、そのココロは、というと、「来た、釣った、食った」。
ああ、恥ずかしい。

来た。
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兵庫県を北へ北へと突っ切って、日本海まで。

釣った。
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アジの釣堀で。

食った。
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天婦羅にして。

が、だ。
ここはどこかというと、釣堀ではなく、なんと水族館だ。

私が旅行するときは、美味いものがある、のんびりできる、が必須条件。
で、のんびりできる、に「水族館がある」が重要なのだ。

同じ県内にあって、行けそうで行かなかった「城崎マリンワールド」。
中途半端なこの夏の目的地にピッタリではないか。

自然水族館「シーズー」、ダイビングプール、シーランドスタジアム、
など多彩な展示で飽きさせない。ショー形式、体感形式が多い。

巨大なトドが大きな水しぶきを上げる「トドのダイビング」
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ペンギンのお散歩
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イルカ・アシカショー
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この流れで行くと、「水族館で釣り」も違和感が薄れるから不思議だ。
っつうか、美味いんだ、この天婦羅。

海の水をそのまま引いてきた釣堀では、アジが入れ食い。
恐れ入ったのは、その釣堀の後ろに「アジバー」なるキッチンがあること。

釣り上げたアジを持っていくと、その場で開いて天婦羅にしてくれる。
ハンドルを握らない人をあれほどうらやんだことはない。

いやしかし、何が驚いたといって、「美味しい天婦羅をつりましょう。」の看板。
ここはどこ。

参考までに申し添えると、大物狙いはドツボ。
子供でも釣れる入れ食いだが、針に仕掛けがあって、やや弱めの結び。

金魚すくいのように数は釣れなくなっている。
私は、大物二匹目で針ごとさらわれた。

それでも、もうちょっと釣りたいな、もう少し食べたいな、
というくらいには、十分楽しめた。

阪神間からのんびり走って、ほんの3時間。
そこはもう日本海だが、日帰りでも再訪したいと思った。
by hirorin330 | 2007-09-07 17:26 | 日常