日本料理・竹内 / 宝塚・中山
そこに丁稚奉公から40年以上居らしたご主人のお店。
まったくもって普通のマンションの一室にひっそりとある。
が、ドアを開ければ、中は、茶懐石の接待も可能なつくりの店内。
ちなみに、一見さんお断りの『本吉兆』本店の新年の会席も、
この店からなら予約が取れるらしい。
☆八寸 なまこ、このわた、柚子釜柿膾、慈姑、銀杏、海老、蒟蒻
★汁 鯛蕪
☆造り 鯛薄作り
★揚げ物 揚げ餅おろし、金時人参
★焼き物 鰤とフォアグラの照り焼き
☆強肴 スモークサーモン
☆(強肴) 若布
★(湯桶) スッポン雑炊
☆柿
★善哉
梅昆布茶、ほうじ茶、お抹茶
ビール(プレミアム)
冷酒(小鼓)
どの品も見事としか言いようのない繊細さで供される。
そうか、これが『吉兆』の味か、と思わせられる品々。
どちらかというと愛想のいいご主人ではないのだが、
絶妙だったおろしポン酢のネタも、こともなげに教えていただいた。
お抹茶をいただきながら、焼き物の説明もしてくださった。
高麗茶器・柿の蔕、彫三島、粉引きの酒器・・・。不勉強を恥じるばかり。
日本人でよかった。
何回、そう、つぶやいたことか。
ご馳走様でした。
イノシシの器を開けると
なまことこのわた
鯛蕪の豆コンロはちゃんと炭だった。
出汁が美味い。
鯛の薄造り。
包丁使いがちがう。
鰆やともっと美味いんですけど、
といわれても十分美味すぎの鰤とフォアグラ。
普通のスモークサーモンが食べられなくなりそうに美味い。
脂ののり加減、燻し具合、何を語れと言うのか。
若布。
なんでもない一品の完成度に圧倒される。
細かく刻まれたすっぽんも香の物もやはり包丁の技を感じる。
それにしてもまた出汁が美味い。
柿。
日本料理には、やはり柿。
善哉。
またしてもひどいピントなのだが、載せずにはいられない。
お抹茶。
茶碗は彫三島。茶道具の本まで見せていただいたが、豚真珠。
大変美味しうございました。