V.ハンマースホイのマグネット 

ブログを通じてお近づきの幸運を得た東の巨匠氏。
今朝、氏から、郵便が届いた。

あけてびっくり、マグネット。
しかも、氏が感銘をお受けになった展覧会のもの。
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ヴィルヘルム・ハンマースホイの
『Interior.Young Woman Seen from Behind』

これは、うれしい。

ハンマースホイのことは、何も知らなかったが、
氏のブログに触発されて、興味をもった。

しかも、西には、やってこないというから癪だ。
が、文化果つる西国のぼやきは、別の機会に。

もともと、ドイツロマン派と呼ばれる、一派が好きだ。
なかでもC.D.フリードリッヒ。

寒々とした月の出や僧院の廃墟、難破船。
およそ陰鬱とさえいえるテーマが多い。

が、それが、哲学的、沈潜的でまたいいのだ。
ラテン系の国々では、きっと受けないだろうけれど。

画集を1冊持っているが、
著作権に抵触しそうなので紹介できないのが残念。

で、乱暴な言い方だが、ハンマースホイにも、
同じような詩情を感じる。

落ち着いた、暗いともいえる色調の中に、
言い知れぬ視覚的奥行と精神の深さを感じてしまう。

そのマグネットが、またいい。
単に上質というだけではない。

女性の後ろ姿が、厚いアクリルの板に覆われているので、
浮いているようにも沈んでいるようにも見える。

小さな長方形の中に作品の魅力を閉じ込めるのに成功した、
と言ってもいいのではないか。

秋も深まりつつある今、ハンマースホイは、ツボだ。
小さなマグネットを飽かず眺めている。



Fさま、ありがとうございました。