クリスマスの小物
ウチには、クリスマスの小物が、多い。
まあ、こういったものが好きだから、
いつのまにか増えてきた、というところだ。
なのに、今年も何点か買い求めてしまった。
お気に入りは、これ。
大阪・船場の店舗装飾品のお店で、驚きの¥525 。
大陸の人件費に甘えているな、と思いつつ、つい。
どっしり重いガラスのブロックの中に、
ツリーや音符やクリオネのような天使が刻まれている。
ハーフミラーのターンテーブルの下には、
3色のLEDが光っている。
一応、乾電池でもLEDは、働く。
が、ターンテーブルは回らない。
そんなことはともかく、キリスト教の文化と伝統が、
極東の技術とセンスで新たな地平を見出したようだ。
古いコレクションの中でのお気に入りは、たとえば、これ。
言わば、伝統のローテク。
「ヴァイナハツ・カルーセル」
クリスマスのメリーゴーランド、とでも訳せるか。
四半世紀前、留学中の旧西ドイツで買った、
旧東ドイツ製の手作りの木の玩具。
鋭いキリのような先端をもった軸を
ガラスの軸受けが支えて、抵抗を軽減している。
キャンドルの上昇気流で上部のファンが回され、
天使の楽隊の乗った、同軸のターンテーブルも回転する。
と、同時に、軸に固定されたスティックも回転し、
全体を支える柱にぶら下げられたガラスのベルを打つ。
実際には、ファンのフィンが、すすでかなり汚れるので、
一度しか稼働させていない。
うごかさなくても、手描きの天使の素朴な表情は、
眺めているだけでもなごみ、温かい気持ちになる。
もう、文化や伝統の東西比較や経済問題は語るまい。
人は、闇の中の光に希望を見出す。それでいいと思う。
キャンドルに照らされる手作りの西の天使も、
レーザーで刻まれLEDに照らされる東の天使も、天使だ。
年の瀬のあわただしい日々にあって、
クリスマスは、にぎやかな中に静けさも与えてくれる。
さあ、今年は、どんなワインを開けようか。
酒飲みのクリスマスは、こんなところだが。