カテゴリ:読書(コミックも含む)( 96 )

この図書館はいろいろ面白い。
Library of the year 2016受賞。

先日も家人が不思議なものを持ち帰った。
英字紙に包まれた小さな包み。

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『辛子蓮根』とある。
なんじゃらほい。

きけば、秋の夜長にふさわしい、
酒の肴的なモノ、だとか。

ようするに「ミステリーツアー」的貸出。
なるほど、考えたものだ。

送金すれば、おすすめの書物を見繕ってくれる、
とかいう、書店のうわさは聞いたことがある。

図書館がそのスタイルを採用したのか。
いや、「あり」でしょう。

読んで、もし気に食わなければ、
駅の返却ポストに直行、でいい。

さすが、「日本酒で乾杯」の町、
図書館も粋だねえ。

で、どうして、『辛子蓮根』を選んだか、
と問うと、一番小さかったからだという。

他にも借りたので、重いのも嫌だし、
読む時間の心配もあって、だそうだ。

ほかにも「おいしそうな料理」が並んでいたとか。
で、「辛子蓮根」の中身。

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アンソロジーが二冊だった。
いや、なかなかにしゃれた企画。

私は図書館はほとんど使わないが、
立ち寄ってみようと思った。
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面白い、と直感して、そくポチ。
読んでみると、さらさらと面白い。

と、まもなく、目が点になった。
今さらな、ミス。

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いや、どうでもいいんだけどね。
大阪府でも兵庫県でも。

滑走路が兵庫県で管制塔が大阪府、
そんな空港が錯誤の起点か。

伊丹飛行場とも大阪国際空港とも。
説明するのも面倒だけど。

著者は、京都出身東京在住とか。
やれやれ
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もやしもん』で醸造に興味を持った。
まあ、酒好きではあったが。

その作者が、地球物理学をテーマに選んだ。
環境問題も重要なテーマだろう。

世界が「内」と「外」に隔てられたり、
地球が浄化するのを待っていたり。

いつかどこかで聞いた話でもある。
が、決定的に違うのは、主人公たち。

太陽系の惑星たちなのだ。
それが、美少女に擬人化されている。

戦艦が擬人化されたゲームも人気だそうだが、
水星から冥王星まで登場する。

天文学的な視野も持ちつつ、
地球の問題を掘り下げるようだ。

人類は、繁栄を謳歌しているようで、
地球の表層で繁殖しているに過ぎない。

そういう地球の「目線」は新鮮だった。
続巻が楽しみだ。
パリに続いてブリュッセルでも卑劣なテロ。
遠くにいる私でも、もう、うんざり。

いつまで惨劇を繰り返せば気が済むのだ。
いい加減にしろ、という気分になる。

ところが驚いた。
今、フランスでよく読まれている本があるという。

訳知り顔の「識者」による新刊ではなく、
ヴォルテールの『寛容論』だというではないか。

18世紀の哲学者の著作だ。
大学入学資格試験で哲学の記述問題が出る国らしい。

学生時代、読むつもりで、確か家にあったはずだが、
この際、文庫で買うことにした。

届いた段ボールを開けるとハンガーが出てきた。
一人暮らしを始める長男に買ったもの。

と、どうだ。
よく見ると、段ボールの底に文庫が一冊。

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ヴォルテールだ。
雑過ぎないか、扱い。

いや、書物そのものは、傷んではいない。
無事届けばそれでいいのだが。


異論もあるようだが、
ヴォルテールの名言とされる言葉をここに記す。


「私はあなたの意見には反対だ、だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」
とは今の彼の態度だった。

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というわけで、さっそくゲット。
35年分のトレンド分析だ。

広告代理店を舞台にしているということで、
世相や時代を読み取るのに最適だと思う。

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帯からして人を食っている。
他業界の広告をおちょくっている。

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いや、これも楽しそうだ。
35年分の日本現代史だ。

私は、バブル期に学生から社会人になる年齢だった。
実際に社会人になったのは、もっと後だが。

バブル以降の若い人たちから、
冷たい視線を向けられることも多い。

しかし、敢えて言う。
バブルは、文化だ。

はじけるのも含めて、必要なプロセスだ。
そうして、資本主義は成熟していくのだ。

知らんけど。

注:知らんけど。
大見え切った後で免責になる便利な関西弁。
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友人が作った雪像の画像を見て、
懐かしいコミックの一つを思い出した。

ホイチョイプロの『気まぐれコンセプト』。
そのなかに厳しい言葉があった。

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クリエイティヴな仕事は、遊び心も大切だが、
その「遊び」にも、才能の差は出てしまう。

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そう読んだ。
で、そう思う。

見事なBB-8.。
さすがだ。

調べると、『気まぐれコンセプト』は、
現在も続いているそうだ。

もとは、バブルをおちょくるようなところがあったが、
その後も時代を観察し続けてきたようだ。

読んでみようかな。
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おしょりん、とは福井の方言で、
凍った雪を意味するらしい。

雪も凍ってしまう冬の厳しい福井だが、
凍ってしまえば、雪の上を歩くこともできる。

転じて、逆境も前向きにとらえることらしい。
ポジティヴシンキングだ。

そんな地域で、全く新しい事業、
眼鏡づくりを興し、発展させた増永五左衛門の物語。

現在、福井県鯖江市は、眼鏡の産地として、
国内の90%以上のシェアを誇るまでになった。

先駆者の先見の明、後に続く人たちの努力、
日本のモノづくりの神髄の物語でもある。

東芝もシャープもなんだか大変だが、
日本は、日本人は、大丈夫、と思える、そんな一冊。
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病院のコンビニは、オアシスだ。
そこは、終夜営業でもあった。

救急搬送された父に付き添って、
夜を明かすことになった。

夜明け前、4時過ぎに訪れても、
明るい光が、暗い廊下を照らしていた。

ありがたい、頼もしい、心強い。
アイスクリームと水と新書を買った。

アイスクリームで父の唇を湿した。
私は喉が渇いて何度も水を摂っていた。

嚥下に心配があったので、
ほんの少し湿らせただけ。

それでも、反射だろうか、
父は、アイスクリームをなめた。

それから2時間ほどで、夜は明けたが、
父のバイタルサインは、すべてフラットになった。


新書は、まだ、開いていない。
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私の出た中学には、「図書部」があった。
国語科には、「読書指導」という授業も。

大学は、文学部だった。
図書館司書課程の講義も取っていた。

だが、司書を主眼に置かず、「ついでに」、
取得できるほど甘い資格ではなかった。

そういう思いがあるので、とても複雑。
屈折していると言ってもいい。

なので、CCC図書館には懐疑的。
同様に『図書館戦争』も手に取れないでいる。

私自身が、13年通ったということもあるが、
同じ著者による『阪急電車』にもなじめなかった。

なのに、だ。
これは、はまった。

誰が買ってきたのか、居間で見つけた。
厚みがなくて、すぐ読める。

風呂読書」で、三日もあれば読める。
そんな軽い気持ちだった。

それが、だ。
そのまま、一気に読み明かしてしまった。

布石は読めた。
もしやと思った通りだった。

恋愛ではないが、似た経験があった。
そう、これは、堂々の恋愛小説。

それも、直球ど真ん中。
やられた。

しかも、『図書館戦争』のスピンオフ作品、
と聞いて、思わず天を仰いだ。

才能のある人は、こういう作品が、
苦も無く、さらさらと生み出せるのだ。

「伸」も「ひとみ」も応援したくなり、
また、説教してやりたくもなった。

そして、何度も泣きそうになった。
あかん、変なおっさん、まっしぐら。

この年齢で、「恋愛小説」にはまるなんて。
今度こそ、『図書館戦争』も読んでみよう。
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今、読み終えた。
あとがきも全部。

勧められたとき、渋った。
そう、私は諸般の事情で食わず嫌いになったし。

そもそも、『阪急電車』が納得できていない。
阪急沿線に生まれ育ったので仕方ないが。

なので、ようやく出会えたのに、
はじめの数ページで挫折しそうになった。

実際、なぜすすめられたのかわからなかった。
はじめのうちは、おもしろいとも思わなかった。

挫折、屈折した若者が一念発起して家を買う、
それだけの話ではないのか。

それだけの話ではなかった。
タイトルで損をしていると思った。

もっと深く温かい話ではないか。
猫もいい仕事をしているし。

こういうことなら、読もうかなあ。
『図書館戦争』シリーズも。