昔の「大作」はそれこそ人海戦術的なスペクタクル映画だったが、最近の「大作」は、CG技術のおかげか、見たことのないような場面も見てきたように見せてくれる。
例えば、何千何万の歩兵が白兵戦を繰り広げるシーンでも、たった一人の優秀な兵士の活躍で味方の士気が上がり、結局勝利するという展開も俯瞰映像だと説得力がある。
英雄は、こうして誕生するのだろう。『トロイ』では、ブラッド・ピット演じる「アキレス」がそれ。今回の彼はマッチョだった。
ただ、もともとどこからが史実でどこまでが神話なのだかよくわからない時代の物語でもある。まだの方は、予備知識として『トロイ』のサイトを先にご覧になることをおすすめする。