バターナイフ
少し遅めの誕生日に、といただく。
レモン搾り、ガーリックチョッパー、バターナイフ。
今回は、まず、バターナイフを語ろう。
バターナイフは、
カトラリーの中でも微妙な位置にあるのではないか。
上等なカトラリーセットにあっては、
相似形で小型のものが用意されることが多い。
一方、普段使いのバターナイフは、
実は、なかなかいいものがない気がする。
開き直って、デザインを優先するのもいいだろう。
面白いものも多いし。
バターナイフが、なぜ満足度が低いかと言うと、
ブレードとグリップのバランスに問題があると思う。
大きなブレードは必要ないが、
人間の手の大きさは変わらない。
だから、グリップが小さすぎると持ちづらく、
持ちやすいグリップは、不安定になりやすい。
セットに用意されるバターナイフの、
何とも言えない持ちにくさはそこにあると思う。
といって、持ちやすく大きなグリップのバターナイフは、
皿の上でのおさまりがよくない。
で、私は、デザイン性と発想の豊かさで、
「クルミ割り人形」を使ってきた。
ドイツの民芸品によく見る「兵隊さん」だ。
逆さにすると、ちゃんと立つ。
日常の食卓では、これはことのほか便利。
皿の上で転がらないし、テーブルでも場所をとらない。
今回いただいたバターナイフも同じ発想だ。
キュートなデザインだが、立てることを想定している。
わが意を得たり、
な気分。
ウチの老兵たちは、もう20年以上使われて、
塗装が剥げ始め、引退したがっているようにも見える。
いいタイミングでいいものをいただいた。
ありがとうございました。