幸福なランチ 2010年12月 / ラッフィナート (芦屋)

最近、諸般の事情で『雑感』の「美食」カテゴリーに、
店の紹介記事を書くのに躊躇がある。

もともと私の日記代わりに始めた、極私的なブログなので、
訪ねた店の紹介は、自然なことではある。

なのに、私は、写真が下手。
これは、営業妨害になりかねない。

実は、この秋からも訪ねていながら、
そんなこんなで記事にできてない店も数店ある。

『かこみ』(堂島)
お呼ばれだったので大人しくしていたが、
遠からず、是非、カメラ持参で再訪したい。

日本酒、白ワイン、シャンパーニュ。
カラスミの仕込み分け食べ比べ狙いで。

『もめん』(心斎橋)
何度訪ねても、安心満足の日本料理。
状況が許せば、また撮影させていただきたい。

『ル・カネトン』(谷6)
店自体に次は、もっとゆっくりお邪魔したい。
カメラも許してもらえるかも。

『スープル』(四天王寺)
今回は、旧友と訪ねたが、語りすぎ飲み過ぎた。
いつか全料理を制覇したいと思っている。

『米麻呂』(上新庄)
「出来れば教えたくない系」の小さなおでん屋さん。
早く再訪したくて、うずうずしている。

と、まあ、はずれのない秋冬、というか、
とてつもなく幸運な冬の始まり、というべきだろう。

で、先日、私の味覚の故郷ともいえるリストランテ、
ラッフィナートのランチの席を運よく確保できた。

そこで、大いに悩んだ。
カメラを持参するべきか。

結論から言うと、持っていかなかったが、
物凄く後悔した。

食前のスプマンテを一口含んだだけで、
猛烈に後悔した。

考えてみれば、私の画像が、営業妨害なんて、
傲慢な錯覚だったかもしれない。

下手な画像を載せたよっぱらいのブログなんか、
彼らの実力と人気の前では、露ほどの価値もない。

そう思ったら、少し気も楽になった。
とはいえ、携帯画像なので、More に。







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白子のバージョンも選べたが、原点ともいえる、
生ウニとニンジンのムース、コンソメジュレを選ぶ。

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新鮮な魚介のサラダもいつもの美味しさ。
このドレッシングが、またツボなんだなあ。

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熱々肉厚の穴子のフリット。
撮影者の気が急いて、ブレたようで、画像は小さめ。

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カニのリゾット、ボッタルガもいっぱい。
コメ、カニ、ボッタルガのハーモニーが素晴らしい。

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ホロホロ鳥と生ポルチーニ茸のパスタ。
彼のラグーソース系パスタはテッパン。

淡白なはずのホロホロ鳥が、ポルチーニの香と、
彼のマジックで、絶品パスタに。丼もの※。

※出来れば丼でいただきたいという「褒め言葉」。
これだけで腹いっぱいになってみたい系。

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舌平目。
蕪のソテーと芋のムースがいい仕事で支える。

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メインのお肉は、イノシシ。スタンダード。
じっくりローストされた肉は、ジビエなのにむしろ気品が。

ここまで、おすすめの香ばしい白で楽しんだが、
絶妙の赤もグラスですすめてもらった。

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イノシシ、hirorin330スペシャル。
うふふ。

同行者たちによると、リゾットもパスタも、
私のは多かったという。それは、うらやましかろう。

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チョコレートのグラニータ。
プロ向けの出版物でも評判の自信作だとか。

いや、わかる。
ありえないけど、丼ものだ。いや、やってみたいかも。

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とどめは、揚げシュー。
サクッ、パリッ、トロッ、で口の中に消えてゆく。

ミラノ風だったか、ナポリ風だったか、
北と南でずいぶん違うが、驚きのドルチェ。

失礼ながら、あのチョコレートのグラニータの後に、
何が出てくるのか、一抹の不安もあった。

それくらい、グラニータはツボだったが、杞憂。
こんなシュー皮は、すくなくとも私史上初。

お叱りを覚悟のうえ、なんとか言葉にするとすれば、
「無茶苦茶上等上質上品なフレンチクルーラー」。

美味しいものをいただくと、画像のスキルだけでなく、
語彙と表現力が乏しいことも再認識させられる。

でも、背伸びをしても始まらない。
ちょっと開き直ることができるかもしれない。

『雑感 或いは玩具箱』は、
ただの食いしん坊で飲んだくれのブログです。


にしても、幸福な時間を過ごさせてもらった。

ごちそうさまでした。
大変大変美味しうございました。
by hirorin330 | 2010-12-13 16:29 | 美食