プロ。ある洗車の風景。
今年12回目の夏を迎えた。
初年は、1999年4月の新車登録だから、
前世紀の遺物と言ってもいい。
ときどき私もハンドルを握るが、
一言で言うと、いいクルマ。
出力的にはどちらかというと凡庸だが、
完成度が高く、買い替える気が起こらない。
ただ、生傷が絶えず、
横着をして、洗車の機会も少ない。
なので、「外車」とは名ばかりで、
「ポンコツ」の風格さえ漂う。
それはそれで気にいっていて、
ますます愛着がわく今日この頃だ。
それが、先日立ち寄ったガソリンスタンドで、
ずいぶん驚かされた。
電車に乗ったら間違いなく優先座席に権利がある、
シニアでシルバーな男性が二人居るだけの、
小さな古いガソリンスタンド。
初めて立ち寄ったのだが、開口一番、
長いこと洗ってないなあ。
ごもっとも。
ごもっとも過ぎて、ぐうの音も出ない。
洗車もお願いすると、ざっと30分~40分という答え。
で、ならばと『つるかめ』さんで昼食とあいなった。
ゆっくりいただいて30分少々で戻ってみると、
まだ仕上げ中。
が、この出来栄え。
思わず、記念撮影。
なんと、美しい仕上がりか。
しみじみ、愛車に今まで申し訳なかったと思った。
こうして改めて眺めてみると、
タイヤのむっちりした扁平率に時代を感じるが、
まだまだ美しい。
支払のときにまた驚いた。
たしかに機械洗車でお願いしたが、安い。
あの足回りの仕上がりは、明らかにオプションの手仕事。
ありがたいやら申し訳ないやら。
次は、私の愛車もお願いしようと思った。
なるほど、さすがにプロだ。
リピーターをがっちりつかんでいる。
やられちゃった、と言う気がしなくもないが。
次回も『つるかめ』さんとセットかな。