プティ・ガトー・アソルティ・フランセ /アンリ・シャルパンティエ
ということで、手土産を買って帰って、自己申告した。
アンリ、美味しかったよ、と。
非難の嵐。
が、予想通り、家人どもの非難はこれで収まった。
プティ・ガトー・アソルティ・フランセ。
舌、噛みそう。
トラディショナルなフレンチのコースで、
一番最後に出される「プティ・フール」みたい。
とにかく、小さくて、可憐。
だが実は、心配もした。
たとえば、フィナンシェやマドレーヌは、
サイズがもう少し大きいものでほぼ統一されている。
おなじみの貝やインゴットの「型」のように、
適正なサイズがあると思うのだ。
それは、一番うまく焼き上がるように工夫され、
長い歴史の中で完成されたサイズではないだろうか。
なんて、素人の私が言うのもなんだが、
全くの杞憂だった。
フィナンシェ、マドレーヌ、ショコラ・ド・ナンシー、
ピスターシュ、フランボワーズ、エスプレッソ、
パン・デビス、キャラメル・プール・サレ。
8種類どれも個性が際立ち、
どれもこれも、そうとう美味い。
誰がどれを食べるかは、にぎやかに楽しんだが、
あっという間に消費しつくされた。
まさに、瞬殺。
家人どもが言うに、足らん。
ふっ。
繊細なフレンチには、まだ連れてゆけないな。
ある意味、ちょっと安堵した私だった。