二つの「二つのヴァイオリンのための協奏曲」 / J.S.バッハ
「二つのヴァイオリンのための協奏曲」がある。
時系列で見ると、1713~14年頃という、
ヴィヴァルディの協奏曲の編曲が早い。
調性はイ短調で、
オルガン独奏のために編曲されている。
バッハは、ヴィヴァルディの協奏曲を、
他にも数曲オルガン独奏に編曲している。
研究のため、自分の楽しみのため、
苦もなくさらさらと書き写したようだ。
それらは、オルガンの教本としても使われ、
現代にまで伝えられている。
のちに、1730年頃、自身の作品を作曲した。
ニ短調のそれは、荘厳にして軽妙。
二本のヴァイオリンソロは、
かけあい絡み合い、ポリフォニーを形成する。
大好きな曲。
だが、告白しよう。
初めてこの曲を聴いたのは、
「ダバダバ」だった。
スゥイングルシンガーズのスキャット。
小学生の私は、背筋がぞくぞくした。
それがどういう曲か知ったのは、
中学生になってから。
しかも、「ダバダバ」が原曲に実に忠実で、
改めてスゥイングルシンガーズに感動した。
彼らの端正なスキャットのおかげで、
さらにバッハとジャズが好きになった。
そして、スゥイングルシンガーズはもちろん、
彼らの祖国、フランスにも興味を持った。
今では、リースリンクよりピノが好きだが、
それは、また、別のお話。
いや、この季節、木陰で飲む、
よく冷えたリースリンクは、やはり捨てがたい。
ああ。
なんとも、だらしない話ではある。