Domino

ラッフィナート』の前を通ったので、連休中の営業予定を聞きに立ち寄った。で、実は、『T』に行こうと思うんだけど、と世間話を始めると、今日は、定休日ですよ、と教えられ、じゃあどうしようかと迷っていたら、宝塚にあるシェフ仲間の店を教えてくれた。山を越えたら遠くもないので決めた。考えてみると準備中にずいぶん失礼なことでもあり、一方で私は幸福者だと思った。反省。

で、そのお店、『Osteria Erbetta』に行ってきた。温冷いろいろ10品以上のアンティパストが豪快に盛られた前菜のプレート、アサリとムール貝のペペロンチーノ、三田牛のハラミをゆっくりあぶったメイン。どれもボリューム満点で、満足。デキャンタのハウスワインもまずまず。デザートは、パンナコッタ、カンパリのソルベ、ウーロン茶のジェラート、そしてティラミスとこれも大満足。たくさん(?)歩いたごほうびだ。

ちなみにネットで調べると『Erbetta』はこちらでは、神戸、京都にもあり、東では、東京は町田の店がヒットした。それぞれまったく別の店。意味は「パセリ」そこから転じて、愉快な気分、お祭り気分という意味もあるとか。

ただ、オードブルの何品かは、生うにとかぶらの前菜のように淡白なものもあるが、メリハリを考えてのことだと思うが、総じて塩味がきつく感じられた。パスタとメインは申し分のない味付けだったので、やはり意図してのことだろうか。そういえば、あのきつめの塩味は、本場のオステリアを思い出させてくれる。

で、先日も書いたが、ヨーロッパの地中海沿岸地方、いや、ラテン語圏(仏・西・伊)全般に言えることだが、天気のいい日は、外で食事をする機会が多いようだ。ここんところ、阪神間は、連日の好天続きで、太陽の当たらない昼食が、監獄の囚人の食事のようにさえ思えてしまう。

そこで、ようやく今日のテーマ、『ドミノ』。ラテン語圏の居酒屋や食堂では、必ずといっていいほどお目にかかるゲームだが、どうも、本来の存在意義が薄れているようで、残念でならない。私も誘われるままに「ゲーム」して、面白さを知るまでは、たくさん並べて倒す数を競うあのイベントしか知らず、でも、興味だけは強く持っていたので、誘われたときは、喜んで参加した。

簡単で面白くスピーディー、それでいて、「読み」や「戦略」は奥深く、ゲーム好きの私は、すぐはまった。ルールは、色々なサイトで紹介されているが、ようするに数を合わせて牌を並べ、牌に刻まれた点数を競うゲーム。

ところが、驚いたことに、ラテン語圏以外では、どうも正当な市民権をえているとは言えないのだ。たとえば、『天使と悪魔』や『ダヴィンチ・コード』のダン・ブラウンの最新作『デセプション・ポイント』でもアメリカ大統領選挙に絡む、高度な政治的策略の表現として「ドミノ」が出てくる。

『父を一気に倒そうと、冷徹に計算してドミノを並べていた。(下巻49ページ)』(角川書店・越前敏弥訳)どう読んでもこれは、「ドミノゲーム」ではなく、「ドミノ倒し」を意味しているとしか思えない。不思議だ。そういえば、「生体ドミノ移植」というネーミングもどうかと思う。

晴れた日には、降り注ぐ太陽の下で贅沢ではなくても豊かな食事をして、食後のひと時にのんびりと(で、ないことも多いが)ドミノゲームをする。そんな人生を私は大事にしたいと思う。
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1セットわずか28枚。スピーディーでスリリング。
子供向けにこんなのもある。
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ただし、これは、ドイツ製。ドイツの子供向けキャラクター(ネズミ)が描かれている。



7:40---76.2kg 体脂肪率---24.2
8:35---75.8kg 体脂肪率---23.4

なんか、じわじわ減ってるのがうれしいが、先は遠い。
by hirorin330 | 2005-04-28 15:42 | 日常