『うまい店の選び方・魔法のルール39』 本郷義浩 著
食いしん坊友達が、上梓した。
『うまい店の選び方・魔法のルール39』(角川書店)
一般に情報は鮮度が落ちやすい。
活字になる頃には、時代遅れなことさえある。
たとえば、ミシュランもそう。
今年の掲載店に来年の保証はない。
なので、グルメ情報は、注意が必要。
私もいくつか失敗を経験している。
情報誌の記事をもとに訪ねたら、
すでに廃業していたこともあった。
わずか半年で、だ。
一方、情報過多でもある。
ネットで美味しい店を探そう、
などと、私は、思わない。
情報の選別がほぼ不可能だ。
結局、頼りは、自分と友人。
その料理が美味しいかどうか、
は、きわめて個人的な問題。
自分と好みの合う友人のネットワークで、
生の情報を自分たちで集めるに限る。
ひそかに、そう、思っていた。
と、どうだ。
彼も同じことを考えていたのだ。
同じ穴の狢。
いや、失礼。
彼は、美食のプロ中のプロ。
その彼が、秘伝とも言うべき、
自分の秘密を公表したのだ。
どこそこの店は美味しい。
そんなことはどこにも書いてない。
美味しい店は、自分で探しなさい、
要は、そう言っている。
ある意味、突き放した本でもある。
彼は、そのヒントを提示するだけ。
しかし、その、ヒントたるや、
いきなり悟りが開けそうな勢いだ。
予約して手に入れて、
サクッと読み終えた。
梅田の紀伊国屋やアマゾンは品切れで、
すでに、重版も決まったそうだ。
なので、敢えて私まで宣伝はしない。
でも、これだけは言える。
自分で美味しい店を見つける喜び、
その、最上のガイドブックだ、と。