休日のハイブリッドカー

カテゴリーに「クルマ」をあげながら、記事は極端に少ない。毎日クルマに乗る身としては、命がけのせいもあって、笑えない話題のほうが多いからだ。

「カーナヴィ不要論」「ミニヴァン不要論」「子供とシートベルト」、削除してきた記事だ。
およそ楽しい話題でないことが、題を見るだけでわかる。

明るい未来を信じる身として、自分のブログでは、脳天気な話題に徹したかった。
ユーモアやウイットで覆えない重すぎる話題は、記事として避けてきたのだ。

今朝、ちょっとした接触事故を目撃して、ちょっと方針変更。
文字だけでわかりやすい記事にできるか、チャレンジでもある。

ほんの3時間ほど前のこと。休日としても珍しいところで渋滞が発生していた。
まあ、休日は何が起こっても不思議がないのであきらめて愛車を流れに任せていた。

原因は、交差点手前、おそらく信号待ちから発進出来なくなったであろうクルマ。
片側2車線の右側で、一家は途方にくれていた。いや、子供はTVを見ていたが。

右車線の後続車は仕方なく右に左に故障車を避け、交差点に向かう。
近付くと、最新のミニヴァン型ハイブリッドカーだった。当然のようにカーナヴィ付き。

普通故障車を避けるときは、右側から避けるものだと思うが、
そこは、さまざまな状況に臨機応変に対応、といったところか。

前方右車線に事故車を視認していた私は、早めに左車線に移り、
どのクルマが左に事故車を避けてくるか、幾分緊張しながら徐行していた。

そのクルマは、私の1台前で左車線に事故車を避け、前を譲った左車線のクルマに会釈していた。その後ろから右側に事故車を避けたクルマが元の車線に戻るときに接触。

前方の信号が青に変わり、右に事故車を避けた車は急ぎ気味に車線に戻り、
左に事故車を避けたクルマも、会釈をしつつ元の車線に戻るには、加速が過ぎた。

どうにもガマンがならなかったのは、その接触事故を見て故障車のなかで子供たちが大はしゃぎしたこと。おとなしくカーナヴィでアニメでも見て居ればいいものを。

「エコ」が社会現象にまでなり、広く一般市民の生活に根ざすことは好ましい。
が、過渡期のテクノロジーと流行やファッション性があまりに密着しているのではないか。

私が免許を取った頃、すでに自動車学校の教官は、エンジンのブラックボックス化を嘆いていた。今や素人にはお手上げ。ディーラーでも簡単には触れないことも多いと聞く。

通常のエンジンのクルマでもこのありさま。つい先日も、アメリカや日本で、ハイブリッドカーのトラブルが報じられていたところだが、いわんやハイブリッドカーをや、だ。

なにかが起きないはずはなく、なにかが起きたとき「文明人」は、あまりに無力だ。
いや、パニクった運転者は、まわりにとって危険な存在ですらある。

このご時世、出来の悪い我が子の躾を放棄するには、事情がおありだろう。そして、そんな子供たちとの移動手段に自家用車を選ぶのは、妥当な選択かもしれない。

が、だ。
食事時に後続の迷惑をものともせず、右折で回転スシに入ろうとするのは、やめてくれ。

で、だ。
六甲のワインディングをそんな車で走りたいなら子供は、ベルトで縛ってくれ。

マナーやモラルを無視して飢えた子供を黙らせようとする車のために事故りたくないし、
わが身を危険にさらしてまで、山道で突然転がってきた子供を避ける自信もない。

美味しい話は、また明日。
by hirorin330 | 2005-06-05 13:53 | クルマ