キャンドルの謎
拙宅の食器棚の引き出しには、
小さなキャンドルがたくさんある。
10個入りの箱が、数個。
5~60個はあって、停電も怖くない。
ただ、キャンドルといっても、
金属の器に入った、背の低いもの。
四半世紀以上前、
旧西ドイツから送られてきた。
その意味を問えないまま、
現在に至る。
心当たりがないわけではない。
送り主は友人だし。
それにしてもわからないのは、
なぜ、キャンドルが送られてきたのか。
しかも、装飾性のあるものではなく、
実用の二文字が、目に焼きつくような品。
何か隠された意味があるのか。
あるとしたら、祝意か殺意か。
一緒に何か送るつもりで、力尽きたか。
謎は、深まる。
だが、インターネットなどない時代、
それだけの用件の電話もはばかられた。
そのまま時間が過ぎた。
さらに聞けなくなった。
ティーポットウォーマーを買ったとき、
このキャンドルが後押ししたのは事実。
今年は、ジャック・オー・ランタンにも、
ありがたく使わせていただいた。
ランタンに毎年使っても、10年は、安泰。
使い道があって、よかったとは思っている。