うどんのすき焼き やまもと / 宝塚

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先輩方の後ろについて、
この日は、宝塚へ。

宝塚南口から宝塚の周辺は、
かつて、一大歓楽街だった。

旅館、料亭、芸者置屋等は、
そのほとんどが姿を消した。

生き残りに成功した老舗旅館は、
近代的なホテルに姿を変えた。

その巨大ホテルのおひざ元、
今では住宅街となった一角に、
昔の風情を残すお店があった。

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もとは、置屋さんだった、と聞いたが、
昭和の気配が色濃く残る『やまもと』。

出されるメニューは、
「うどんのすき焼き」一本だとか。

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大阪人には「うどんすき」として知られる、
うどんの鍋料理。

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「うどんすき」は『美々卯』の登録商標らしく、
ほかでは、その名前は、使えないらしいが。

讃岐うどんでも大阪うどんでもない、
腰があるのに優しいうどんの鍋料理。

具だくさんの鍋に、うどん、もち、雑炊、
結局、三回、食べつくした。

うどん、もち、米が残らなかった。
一粒、ひとかけらも。

そもそも、出汁が美味い。
そして、飽きない。

予約の人数分しか打たれないので、
追加のうどんは、ない。

そんな職人気質のご主人も、
挨拶をすると、物腰は柔らかい。

ああ、大人の世界で育った、
大人の食事なのだ、と思った。

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春分過ぎて、なお寒い夜、
身体の芯まで温まった。
by hirorin330 | 2015-03-26 23:58 | 日常