スパムサンド

古く、ハワイの日系移民が考案したという由緒正しい日米折衷食品。
缶詰めで安く手に入りやすい「スパム」のスライスとご飯のおにぎりで作る。

言ってみれば元祖「ライスバーガー」か。アメリカ在住の日本人が、
現地で教わることも多いという、いわばちょっとした逆輸入品でもあるらしい。

ポイントは、スパムを醤油と味醂で照り焼き風に仕上げることらしい。
スパム自体は、いささかジャンキーな保存食だが、照り焼きにすると確かに美味い。

近くのスーパーで見つけたのでつい買ってみた。おにぎりを焼いてあったり、野菜がたっぷりだったりの工夫が見られるが、味はストレートでマヨネーズが添えられている。

ふうむ。やはり照り焼きでなきゃなにか物足らなくないか。
妙にヘルシーなのもなんだかなぁ。

こういう食べ物は、「ジャンク」と開き直って、ただ美味しく食べればいいと思う。
健康だの美容だのは、かぶりつくこの一瞬は忘れようではないか。

とは、いえ、美容と健康は、若い人にも最大の関心事らしい。
で、自宅近くの大学の学生寮前に出るワゴン車のたこ焼きやさんは、おもしろい。

生地は同じなのだが、マヨネーズにスタンダードとカロリーハーフがあったり、
青ネギをトッピングしてポン酢で食べさせたり、ヴァリエーションが十いくつもある。

そういったサービスの細やかさが付加価値となり、周辺で一番繁盛している。
日付が変わった深夜でも焼き上がりを待つこともあるが、小腹が空いたときにはうれしい。

今のところ自分の人生に後悔はないし、やり直したい「時代」があるわけでもないが、
星を見上げながらあのたこ焼きをハフハフと頬張る学生カップルは、なんとなく羨ましい。

で、気づく。
やり直したい「時代」がないのではなく、なんだかんだのやり直しが面倒なのだ、と。

やれやれ。
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残念ながら青ネギトッピングのポン酢たこ焼きの画像はありません。あしからず。
m(_w_)m