CAT ART 美術館 / 心斎橋大丸・北館
名建築を建て替えるらしい百貨店で、
Shu Yamamoto 名画になった猫たち展。
世の中は、猫ブームだとか。
そうか、やっと時代が追い付いてきたか。
冗談はさておき、確かにいろいろ見かける。
なにかしら、猫なものを。
先日もネット上で見つけた猫の画が、
大阪に来ていると知って、行ってきた。
古今東西の名画が、猫モデルで描かれている。
これは、笑った。
いや、笑いながら、パロディーの巧妙さにうなった。
そして、美術通史としても十分に楽しめた。
なにせ、古典古代、
作者不詳の『サモトラケのミケ』から始まる。
オリジナルは、ご存じ「ニケ」。
スポーツメーカー『ナイキ』の方が今では有名かも。
現代は、ニャンドリアンの『コンポジション』まで、
美術史をたどってくれてもいるのだ。
レンブラントの『テュルプ博士の解剖学講義』では、
なんと、犬が解剖されているというブラックさ。
そのほかにも、主役に使える下女、下僕は、
ことごとく純朴そうな犬に演じさせていたりする。
ネタバレはこれくらいにするが、
一度は目にした名画が、70点以上、すべて猫主役で。
私は、入り口から出口まで、終始にやけていたと思う。
強硬な犬派以外のみなさんにおすすめできる。
ちなみにヤマモト氏は、二人のアシスタント猫と暮らし、
その名は、モリーとネコだという。
そういえば、「猫」と「描」は似ているなあ。