『おしょりん』 / 藤岡 陽子 (ポプラ社)
おしょりん、とは福井の方言で、
凍った雪を意味するらしい。
雪も凍ってしまう冬の厳しい福井だが、
凍ってしまえば、雪の上を歩くこともできる。
転じて、逆境も前向きにとらえることらしい。
ポジティヴシンキングだ。
そんな地域で、全く新しい事業、
眼鏡づくりを興し、発展させた増永五左衛門の物語。
現在、福井県鯖江市は、眼鏡の産地として、
国内の90%以上のシェアを誇るまでになった。
先駆者の先見の明、後に続く人たちの努力、
日本のモノづくりの神髄の物語でもある。
東芝もシャープもなんだか大変だが、
日本は、日本人は、大丈夫、と思える、そんな一冊。