TOQUES ET CLOCHERS NV

「トック・エ・クロシェ」ノンヴィンテージ、リムーのクレマン。
直訳すると「帽子と鐘楼」だろうか。

ワインショップによると、「トック・エ・クロシェ」とは、


リムー地区でフランスの著名なシェフが采配を振るうイベントで、選り抜きの樽を競売にかけ、その収益でリムー地区の協会の鐘楼を修復しているという、一大イベントです。

味には人一倍うるさいシェフが采配を振るうわけですから、そのワインの品質は当然、高品質であるべき。手作りにこだわった醸造者の努力の結晶であるワインが選ばれるのです。


とのこと。
「協会」はおそらく「教会」の変換違い。

「わが町」のおそらくはシンボルである鐘楼の修復のための資金集めに、選りすぐりの樽を持ち寄り、競売にかけ、持ち寄られた樽でブレンドしたクレマン、ということらしい。多分。

とすれば、「帽子」も単に頭に載せるものではなく、
教会で回される献金袋のような意味があるのかもしれない。自信はないが。

その由来も興味深いが、受賞暦もなかなかのもの。
2004年は、シャンパン以外の発泡ワインのコンペティションで4つのメダルを獲得している。

さらに、ミシュランの☆☆☆レストランのシェフがプロデュースしたという、
愛知万博フランス館のレストランで採用された、というエピソードもある。

賑々しい前評判はともかく、美味い。普通に美味い。
シャンパンにも負けない洗練されたバランスのいい味と豊かな香り。

シャンパンにタマシイを売り渡した、否、忠誠を誓う身としては、一番困るのだ。
こういう、ヴァン・ムスー(発泡ワイン)の存在は。

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