梅雨の晴れ間とクールビズ
多くの女性は安堵し、ほとんどの男性は、暑さ対策に追われる。
天気予報を裏切って今日は快晴。
気温も見る見る上昇。参った。
いっそアロハか、バロンタガログで仕事したいところだが、
似合わない、いや似合い過ぎるからやめてくれ、とダメだしがはいった。
部屋の隅から、お客様が怖がる、とか聞こえてきたが、
気のせいだろう。
幸い私個人は、来客よりカジュアルな格好をしたくないので、
ジャケットは脱いでもネクタイは締める。ちなみにシャツは通年長袖。
数年前までは汗をかくとの前提でシャツの下にTシャツを着ていたが、
思いきって脱いで見ると、そのほうが快適なこともわかった。
仕事中は、まずこれで暑苦しい状態にはならない。
気合というか精神力というか、汗は抑えられるものだと寿司職人に教わった。
ただ、外出して訪ねた先がクールビズ室温だったりするとなかなか辛い。
じんわり汗ばんでくる。
そこで登場、親父ツール、扇子。
もちろん持ち主のセンスが問われるので、何でもいいというわけではない。
白檀の香る高級なものは、重役臭くて私には似合わないし、
いっそ「天晴れ」などと書かれたギャグ系にしようかとも思った。
たまたま見つけて躊躇なく買ったのが、これ。
『鳥獣戯画』柄。
実は、好きなのだ、『鳥獣戯画』。レプリカも持っている。
ジャパニメーションの祖だと思う。
でも、意外に使う機会はない。
そもそもオヤジが扇子を使っている姿はあまり美しくない。
私も洗面所で手を洗うついでに軽くパサパサやる程度。
オヤジの周りの空気をばらまいたら、やはり迷惑だろう。
ところが、使わなくても持っているだけで安心なのだ。
いざとなったら扇げばいい、そう思えると、汗も引くというもの。
なにやら核武装容認論にも似ているが、
こういう技が身につくのが「中年力」だと思っている。えへん。