Raffinato ラッフィナート (芦屋・イタリアン)
2ヶ月訪ねないと、体調がおかしくなる。
宮川沿いの紅葉も美しい昨日のやや遅い昼、
「お一人様」してきた。
☆ニンジンのムース・生ウニ・コンソメのジュレ
☆やわらかいタコ・セロリ・モッツェレラのサラダ、アンチョビソース
☆カンパチのカルパッチョ、粒マスタードソース
★ハマグリオーブン焼き、香草バター
★キノコのリゾット、白トリュフ
★ワタリガニのリングイネ
★イベリコ豚のロースト、タスマニアンマスタードとマルドン・シーソルト
☆レモンジュレとミカンのグラニータ
☆熱々のチョコレートケーキとバニラジェラート
★エスプレッソ
泡・白・赤:グラスワイン
例によって私のワインの好みを怖いほど知っているフロアマネージャーが、
絶妙の選択でワインを提案してくれた。
驚いたことに『なかひがし』のご主人が来店して、
そのお誘いでKシェフも私と同じ時期、『なかひがし』にも行ってきたという。
優れた料理人同志響きあうものがあるのだろう。
どんな会話が交わされたのか非常に興味深い。
にしても、「お一人様」だが、今回も美味しく寛いだ豊かなランチだった。
ご馳走様でした。
13:30という遅いスタート。
それでもこの時間から私以外に2組6名の来店。
休日、1日の最初に摂るのがこれ。
シャルドネのスプマンテ。
生ウニは、季節によって色々だが、
ニンジンのムースもコンソメのジュレも変わらぬ美味しさ。
イタリアにも地面に叩きつけてタコをやわらかくするテクニックがあるそうだが、
「煮」でだされた柔らかさと煮汁の滲みこんだタコの風味は絶品。
水牛のモッツァレラが持つミルキーな風味も独特の食感もやわらかいタコと合う。
さらにシャキシャキのセロリと3種3様の食感と風味が、アンチョビにまとめられる。
こりゃ、寿司ネタだろ、というくらい新鮮なカンパチは、
徳島産(だっけ?)だとかで、天然もの特有の歯ごたえが嬉しい。
今回のハマグリにあわせて調味したという香草バターは、
ニンニクがおさえられ、代わりにシブレットをアクセントにしたという。
コクがあるとはいえ、せっかくのハマグリを殺しかねないニンニクを押さえ、
ハマグリの風味を生かしたのはさすが。
濃厚で豊潤な白トリュフの香りは、
チーズよりもキノコのリゾットにふさわしいかもと思った。次は、是非丼で。
こんなのが届くとドキドキするではないか。
カニだ、カニ。
ワタリガニのリングイネ。
トマトベースだが、おそらくカニミソもたっぷり使われたこってりソースはたまらない。
生ハムでは知っていたが、イベリコ豚はやはり美味い。
焼き加減がいいからだろう、ジューシーで甘みさえ感じる。
極めつけは、タスマニア産の大粒マスタードとマルドンのクリスタルシーソルト。
美味い豚をさらに引き立てる最高の調味料だ。
極上のキャヴィアを思わせるマスタードは、ハチミツ、ビネガーなど、
天然素材だけで調味され、マスタードの香りが絶妙。
マルドンのシーソルトは、信じがたいことにイギリスの家族経営の天然塩。
ミネラルが豊富でイライラとした塩味がまったくない。早速調達した。
以前、客人が思わずおかわりをしたみかんのグラニータ。
脇役のはずのレモンのジュレも酸味がちょうどいい。
急がないとジェラートが。
熱々のチョコレートケーキの苦味と冷たいバニラジェラートのハーモニー。いい。
秋の終わり、冬のはじめ、ゆったりといいときを過ごせた。
ありがとう。