つくるひとのすがた

ホテルのレストランやグラン・メゾンの豪華な食事も好き。
でも、オープンキッチンのレストランはもっと好き。

作る側の事情からするとオープンキッチンが歓迎されないのも理解しているが、
調理してくれる人の姿が見えるというのは、一種のスパイスだとさえ思う。

ところで、グルメガイドでおなじみのミシュランは、
男女別のトイレがないと星をもらえないという。

それって事実上、小規模レストランやビストロを排除してないか。
だって、男女別のトイレがないグラン・メゾンって聞いたことないし。

いずれにせよ「作る人の姿」が見えない食べ物には不安がある。
逆にオープンキッチンだったら何でも安心かと言うとそうではない。

オープンキッチンでマニュアルどおりのマスプロ調理しかしないチェーン店もあるし、
難しい問題だが、つくり手の誠意や情熱が伝わるかどうか、と言うことになるか。

新年早々、世間を騒がせる期限切れ食品の問題は、その最たるものだろう。
雪印がどうなったかは教訓にならなかったのか。

不二家にはじまり、USJ(おたべ)、TDR、そしてまたTDS。
2年前の食材使って、健康上問題ない、ってどういう神経か。

健康被害云々ではなく、
つくり手の姿勢としてそれでいいのかが問われているのだ。

普段は御気楽な拙ブログだが、食べ物を粗末にするヤツラはほうっておけない。
食べ物を扱う仕事をして「金儲け」が第一目標って、寂しすぎるではないか。

映画『バベットの晩餐会』を見なさい。
食べ物を扱う仕事の本質や素晴らしさがきっと見えてくるから。
by hirorin330 | 2007-01-27 18:00 | 日常