究極の自由競争

究極の自由競争。
20世紀までの戦争をそうとらえることが出来ると思う。

敵より優位に立つために軍拡競争が激しかったことも記憶に新しい。
もっとも、そのおかげで便利になった市民生活も否定できないが。

古くは蛍光灯、最近ではGSPやカーナヴィ。
生活必需品とも思わないが、まあ便利に思う人も多いだろう。

昨日の本棚の悲惨な画像に写った玩具の解説。全部いわゆる食玩。
第二次大戦中の双発エンジンの軍用機4機と『ジパング』登場のメカ。

かわぐちかいじのコミック『ジパング』は、いわゆるタイムスリップもので、
21世紀初頭の最新鋭イージス艦が第二次大戦に巻き込まれる話。
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潜水艦イ号21、二式水戦(水上戦闘機)、米空母『ワスプ』以上第二次大戦時。
ティルトローター機『海鳥』、イージス艦『みらい』。

日本が先に原爆を手に入れると言う、甘く刺激的なストーリー。
ティルトローター機と『みらい』以外は、実在する。

もう一つのグループは、第二次大戦中の双発、
つまりエンジンが二つある軍用機のコレクション。4機完結。
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左から、Hs129(独)、百式司偵(日)、モスキート(英)、P-38(米)。
各国独自にデザインしたのに、サイズがほぼ同じなのが非常に興味深い。

見れば見るほど4機の個性は際立っているのに、
大きさは、全幅14~16メートル、全長10~12メートルに収まるのだ。

つまり、目的が偵察であろうと爆撃であろうと、日本で作ろうが、アメリカ人が作ろうが、
エンジンを2機積んだ航空機のサイズは、似たようなものになるということだろう。

まあ、地球上での物理学を考えると当然なのだろうが、
私のように生粋の文系人には、感動的ですらある。みんな仲間じゃないか、と。

ところで、地理的に絶望的なまでに離れた日独が、技術交流もあったと聞く。
たとえば、日本初のジェット戦闘機やロケット特攻機は、ドイツのコピーだったようだ。

一方、米軍機の機密は、同盟国イギリスにさえ固く閉ざされていたと言う。
現代では、そういう硬直した思考は、一つ間違うと敗戦の原因にもなりかねない。

それでも戦後の主導権獲得を見越して機密を守りきったのだろう。
また、敗戦国の先端技術が徹底的に略奪、破壊されたのも同じ理由だろう。

もちろん戦争を讃美する気はないし、
現代において先進各国が軍事先端技術を競う必然性もない。

見方を変えると、21世紀の先端(軍事)技術というのは、
そんなことで開発できるレベルには、すでにないということだろう。

ところが、一般市民のための先端技術開発は、相変わらず熾烈なようで、
たとえば、次世代DVDの主導権争いも眼が放せない。

かつてのヴィデオ戦争のときは、幸い、勝ち組VHSを選んだが、
今回はまったく自信がない。ブルーレイやや有利か。わからん。

私なんざ根が怠惰なのか、技術開発の速度を抑えてでも、
もっとのんびり穏やかに生きられないものかと思っている。
by hirorin330 | 2007-01-28 15:31 | 趣味