Modelleisenbahn (鉄道模型) IV お国柄
ただし、20年前の模型をネタにしての話なので悪しからず。
ヨーロッパの鉄道は、電車が少ない。多分今でも。
国境を越えて人を運ぶ列車も電気機関車などが引っ張ることが多い。
長距離国際急行列車はともかく、ヨーロッパをのんびり走る国際鈍行列車は、
国境で機関車を変えることが多いからだという。
のどかではないか。
メリットはまだある。
機関車が引っ張る客車、というのは、とにかく静かなのだ。
電車だと1列車に複数の動力車があるので、モーターの音が近い。
ちなみに新幹線だと全車両にモーターがついていたと思う。
いや、自信ないけど。
そういえばフランスの新幹線。日本のそれと決定的に違うのは、
前後を強力な電気機関車ではさまれた客車の列車、というところだろう。
いや、いずれにせよ客車というのは、思いのほか静かで、
ヨーロッパの旅は、会話が豊かだというのも納得できる。
で、その電気機関車が、またお国柄が出る。
たとえばスイス。
山岳地帯が多いので、トルクの強い(大きい)電気機関車が多いそうだ。
長大な機関車は、3分割されるものもある。これは、かなり古い機関車だが。
あと、張り合ってるだけではないのかというくらいにいちいち逆なのが、
例によってドイツとフランス。
左がフランスで右がドイツの電気機関車だが、パンタグラフの向きと位置がまるで逆。
この画像では、両車両とも左に向かって走ることになるのだが。
スペインやロシアは、フランスやドイツの侵略を恐れ、
あるいは、単に意地かもしれないが、線路幅が違うという。
よくまあ、フランスとドイツが同じ線路幅でつながったものだと思う。
そういえば、ドイツに向かう列車をフランス内でぐるぐる走らせる映画があった。
第二次大戦中、ナチが戦利品だかユダヤ人だかをフランスから東に運ぶのを
レジスタンスが命をかけて守る、というストーリー。
「便利」が手放しで喜べないということもあるのだ。
まさか、現代ではないだろうが。
線路は続く、けど、ひとまずぼちぼち。