COCCOLARE(コッコラーレ)/ウェスティンホテル淡路
飲みに出かけるとなると、身構えてしまう。
明石海峡大橋のおかげで、自宅から1時間で淡路島。
とはいえ、それは、車での話。
JRで淡路島に出かける、というのは、想定外。
が、どうしても参加したいイベントがあって、行ってきた。
ウェスティンホテル淡路のダイニング『コッコラーレ』の
gala dinner(ガラ・ディナー)だ。
テーマは、
フランス料理の伝統×淡路のモダン。
コンセプトは、
淡路のオートクチュール、淡路でのプレタポルテ。
美酒美女美食を職業とする幸福な友人からの誘い。
のらないわけにはいかない。
JR大阪駅から舞子まで快速で約50分。
舞子から高速バスで14分で、ウェスティンホテル淡路に着く。
思いのほか近い。
それでいて、ちょっとした小旅行気分も味わえる。
トラディショナルでありながら地元の食材を使った料理、
ソムリエとシェフが考えるベストマッチのワインの数々。
安藤忠雄の設計になる建物もすばらしく、
一言で言うと、最高の夜だった。
次回は、ゆっくり休みを取って、
朝も昼も夜も、ゆったり感じてみたいと思った。
この日のワインが、勢ぞろいで迎えてくれる。
高まる期待。
7つのアミューズが、かわいい。
軽く薫煙した鮑、鶉の半熟卵、タコとキャヴィアルージュ(たぶん鱒の卵)、
柑橘のジュレと香草、イベリコ豚の生ハムのプチハンバーガー、
フォアグラのプチエクレア、ポテトのガレットとレバーペースト。
どれも美味しかったが、プチハンバーガーとエクレアは、秀逸。
あ、鮑もタコもガレットも。やっぱり、全部か。
シャンパーニュは、エグリ・ウーリエのヴィーニュ・ド・ヴリニー。
ピノムニエの古木でテロワールの複雑さを表現した逸品。
フォアグラのコンフィに、甘口のソーテルヌ。
王道中の王道で、オートマチックに出されるのに抵抗さえある。
が、このソーテルヌは、すごかった。
さすがにおかわりはしなかったが、甘口を堪能した。
当初予定されていたアルザスワインと、急遽変更になったそうだが、
ワインと料理のマリアージュにこだわる姿勢がうかがえる。
淡路・東浦のオーガニック野菜のラビオリ。
ソースに浸ってしっとりした底とカリッとした表面の食感の差が面白い。
合わせるワインは、ドメーニ・コルサン。
思ったよりかなり濃厚だったが、ラビオリもしっかりしている。
淡路・岩屋の黒鯛のポワレ、パプリカソース。
淡白で上品な黒鯛にきつすぎないかというソース。
が、ブルゴーニュ、オート・コート・ド・ニュイを一口口に含むと、
黒鯛、パプリカ、ブルゴーニュが混然一体となる。お見事。
シャラン産の子鴨のロースト、淡路の万願寺など。
見ての通り、表面は、しっかり目の焼き色だが、中はばっちり。
もちろん、切り口の画像はない。
添えられたトリュフ塩も美味しく、1羽丸ごとでもよかったのに。
しかも、逢わせて出された98年のシャンボール・ミュジニが凄い。
たぶんここ3~4年がピークなのではないか。
その最高の時期のスタートあたりで飲めたようだ。
子鴨に赤、トラディショナル万歳。
ただし、このあと、とんでもないことが判明する。
美味しい子鴨のローストを頬張る私は気付かなかったのだが。
どうも、話がおかしい。
この子鴨には、栗が添えられていたらしいのだ。
証拠画像も何枚かみたが、私は食べてない。
みんな、食べて忘れてるって言うのだが、それでも私は食べてない。
この画像のどこを探しても、栗の痕跡はないと断言できる。
まあいい、これから、飽きるほど食べるだろうから、丹波栗。
青カビ・ロックフォールとウォッシュ・エポワス。
胡桃のバゲットとドライフルーツ。
ワインは、アラン・ブルマンのラルメ・セレステ。
久しぶりにチーズのためのワインを飲んだ気がする。
デセールは、ショコラ・ミルフィーユとフランボワーズ・ソルベ。
ミルフィーユをこう表現したんだ、というサプライズ。
フランボワーズのソルベもその軽さにサプライズ。
で、先ほどの白ワインにちょこちょこ戻る。幸福。
焼き菓子。
エスプレッソは、画像なし。
このあと、余興で、ワインのオークションがあった。
ダメ元で2本投票したら両方とも一発ハンマープライス。
きけば、参加者の好みが分かれたらしく、
私をはじめ、かなりの参加者が最低価格近辺で落としたらしい。
鉄道を利用しても、三宮、梅田で余裕の二次会ができることもわかり、
近いうちの再訪を考えている。
S.F.君、ありがとうございました。
ごちそうさまでした。