Osteria O'GIRASOLE / 芦屋

オステリア・オ・ジラソーレ
評判は聞いていたが、以前の店は、少し遠かった。

行きたいと思ううちに、店の方が近付いてきてくれた。
自己中。

人気店なので、ランチは、予約も困難。
が、カウンターなら、と滑り込めたのがうれしい。

JR芦屋の山側の道を数分東(大阪方向)へ歩いて、
宮川沿いを2~3軒北へ。

一見、それとわかりにくい構えではあるが、
硝子戸の内側のもう1枚の木の扉で、外界と隔ててある。

上品で落ち着いた店内の奥にオープンキッチンに向かって
ゆったりしたカウンターがある。

ものの見事にご婦人客ばかり。
それくらいでめげはしないが。



お昼のシェフのおすすめコース

★アンティパスト5種
★タコのナポリ風リングイネ
★詰め物をしたウズラのオーブン焼き
☆レモンのデザート

スプマンテ:グラス
赤:グラス(ドン・アントニオ:シチリア)

★エスプレッソマッキアート






Osteria O\'GIRASOLE / 芦屋_a0022024_18274316.jpg

一日を泡で始められる幸せは何物にも代えがたい。
細かで活発な発砲、フランチャコルタの何かだったと思う。




Osteria O\'GIRASOLE / 芦屋_a0022024_18235799.jpg

よくある「前菜の盛り合わせ」だが、
そこかしこに「ナポリ」の雰囲気が、漂っている。

後ろ2品は、タコのマリネとプロシュート。(冷)
手前は、魚介のフリット、トリュフオムレツ、イカのソテー。(温)




Osteria O\'GIRASOLE / 芦屋_a0022024_18302867.jpg

水分少なくラグーソースのようなタコのトマトソース。
リングイネにねっとりからみついて、美味い。




Osteria O\'GIRASOLE / 芦屋_a0022024_18331767.jpg

レーズンと松の実の入った自家製パン。
美味しかったので、おかわりした。




Osteria O\'GIRASOLE / 芦屋_a0022024_18383616.jpg

メインは、ウズラのファルシー(詰め物)を選んだ。
ソーセージや炒り卵がびっしり詰まっている。




Osteria O\'GIRASOLE / 芦屋_a0022024_18425773.jpg

レモンのデザート。
シンプルに見えて、中はとても凝っている。





底のスポンジの上にレモンジャム、その上がレモンのジェラート。
それに薄いスポンジをかぶせて、リモンチェッロのカスタードでコート。




Osteria O\'GIRASOLE / 芦屋_a0022024_1613515.jpg

エスプレッソマッキアート。
私の顔が写っているのではない、念のため。

うれしかったのは、エスプレッソを出すタイミングをきいてくれたこと。
かなり濃厚なドルチェだったので、エスプレッソが早く欲しかった。

普通、レストランでは、エスプレッソは冷めやすいし、
冷めてしまうと美味しさも台無しなので、最後に出される。

デザートをいただきながら、今、コーヒーが欲しいな、
と思うことも少なくないが、なかなか無理も言いにくい。

コーヒーをデザートと一緒にいただいて、
とどめがエスプレッソ、これが贅沢な幸福なのだが。

もうひとつ付け加えておくとすると、
普通のランチで出される栗とチョコのデザートが気になった。

「ジラソーレ(ひまわり)」というと、ついあの映画を思い出す。
S.ローレンとM.マストロヤンニの『ひまわり』だ。

映画音楽がまたよかった。
H.マンシーニのテーマを聴くだけ、胸が締め付けられる。

引き裂かれた二人の思いは、子供心にもわかる気がした。
あの一面のひまわり畑の明るさが、むしろ苦しかった。

何十年も経った今、昼から『ジラソーレ』で満腹で、苦しい。
私の精神性は、明らかに退化しているようだ。
by hirorin330 | 2008-11-24 19:05 | 美食